AI システム開発ワークショップ / 持ち帰り版

AIと一緒に、自分で作りつづけるための便利ガイド

〜 ワークショップの続きを、おうちで 〜
🧭 作りたいもの別の「準備」道しるべ 🖨 印刷して手元に置けます

おつかれさまでした。あなたはもう「作ってもらう人」から「自分で作れる人」への一歩を踏み出しました。

ワークショップで作ったのは 「1枚のHTMLファイルで動くウェブアプリ」。準備がいらず、その場で動く、いちばん手軽なタイプです。

ここから先、もっと本格的なもの別の種類のもの(スマホアプリ・パソコンアプリなど)を作りたくなったとき、「作りたいものの種類」ごとに、少しだけ準備が変わります。このガイドは、その道しるべです。細かい入れ方は覚えなくて大丈夫。「何を・なぜ・どの順で」だけつかめば、あとは今日と同じで AIに1ステップずつ聞けばOK です。

まず結論

作りたいものはどれ?(早見表)

「何を作りたいか」で、必要な準備と作りやすさが変わります。まずは全体像を。

作りたいもの たとえるなら おもな準備 作りやすさ
① 1枚のウェブアプリ
今日つくったやつ
かんたんな計算・フォーム・一覧・ゲーム ほぼ不要(ファイルを開くだけ) ◎ とても手軽
② 本格ウェブシステム 会員サイト・予約システム・複数人で使う台帳 VS Code + Node.js
(Windowsは任意で WSL)
〇 少し準備がいる
③ パソコンアプリ Word・Excel・メモ帳のような単体アプリ Python(パイソン) △ 環境の準備でつまずきがち
④ スマホアプリ(Android) LINE・地図のようにスマホに入れて使う Android Studio →.apk △ 準備がやや大がかり
⑤ ゲーム 2Dアクション〜動き回れる3D ①と同じ・ほぼ不要
ブラウザで本格的に作れます
〇 手軽に本格的
📱スマホアプリの「iPhone」だけは一段むずかしいです(Macが必要など)。理由はあとの「④スマホアプリ」で説明します。まずは Android か ウェブ が現実的です。
🧭迷ったら、まずは①②の「ウェブ」から。準備がいちばんラクで、スマホでもパソコンでも動き、人にも見せやすい——いちばん応用が効くスタート地点です。
土台

まず入れておくと良い「3つの道具」

何を作るにしても、この3つがあると一気にラクになります。今日すでに1つ(AIツール)は入っています。

道具 1

VS Code(ブイエス・コード)— コードを見る・直す「作業机」

AIが書いてくれたコードを開いて眺めたり、少し手直ししたりするための、いわば「開発用のノート&作業机」です。無料で、Windowsでも Mac でも使えます。今日はターミナル(黒い画面)だけで進めましたが、これがあるとファイルの中身が見やすくなり、安心感が段違いです。

  • 入手先:code.visualstudio.com(「Download」から自分のパソコン用を選ぶだけ)
  • 今日使った Claude Code は、この VS Code の中にも組み込めます(拡張機能)
💡「Cursor(カーソル)」などAIをもっと深く組み込んだエディタもありますが、まずは情報が多くて安心な VS Code で十分。気になったら後から乗り換えられます。
道具 2

AI開発ツール(今日入れたもの)— あなたの「作る相棒」

今日入れた Claude Code(または Gemini CLI)が、そのまま家での相棒になります。新しく入れ直す必要はありません。デスクトップの作業部屋フォルダを開いて呼び出すだけで、続きから再開できます。

📖家での再開のしかた(フォルダの開き方・呼び出し方)は、今日の受講テキスト「家に帰ったら(続きのやり方)」に、あなたの環境向けの手順が載っています。そちらを開いてください。
道具 3

Git + GitHub(ギット/ギットハブ)— 作品の「セーブ&保管庫」

ゲームのセーブポイントのように、作った状態を記録して、いつでも戻れるようにする仕組みが Git。その保存先をネット上に置けるのが GitHub です。「うっかり壊しても前の状態に戻せる」安心と、あとで出てくる「ネットに公開する」土台になります。

  • GitHub の無料アカウントを作っておくと後がスムーズ:github.com
  • 使い方(記録する・戻す・上げる)は全部AIに任せてOK。仕組みだけ知っていれば十分です
🪄入れ方に迷ったら、これが万能の頼み方です。今日のAIツールに、そのまま貼ってください。
💬 コピーして使える文
VS Code(またはGit)を入れたいです。 私のパソコンは Windows(またはMac)です。 初心者にもわかるように、1ステップずつ教えてください。
Windowsの人へ

WSL という「もう一段上」の選択肢

まず安心してください。今日のように PowerShell のままで、まったく問題ありません。WSL は「必須」ではありません。いま無理に入れなくて大丈夫です。

WSL(ダブリュー・エス・エル)とは? かんたんに言うと、「Windowsの中に、本物のLinuxというもうひとつのOSを、まるごと同居させる機能」です。(Mac の人には最初から似た環境が備わっているので、この章は読み飛ばしてOKです)

いつ入れると良い? 次の「② 本格ウェブシステム」に進むときです。世の中の開発の手順書やお手本は Linux/Mac を前提に書かれたものが多く、WSLを入れておくと 「ネットの手順そのまま」動いてつまずきが減ります。逆に、今日のような1枚ウェブや、ちょっとした用途なら不要です。

🪟 入れるときの目印(管理者PowerShellで1行)

スタートボタンを右クリック →「ターミナル(管理者)」または「PowerShell(管理者)」を開いて、次を実行 → 案内に従って再起動すれば、Linux(Ubuntu)まで自動で入ります。

wsl --install
💡やり方に迷ったら、AIにこう頼めば付き添ってくれます:「WSLを入れたいです。Windows 11 です。管理者権限のことも含めて、1ステップずつ教えてください」。うまくいかない画面はそのままコピペして貼れば、続きを教えてくれます。
ケース別

「作りたいもの」別・準備ガイド

それぞれ 「どんな時/必要な準備/AIへの頼み方/つまずきポイント」 の順にまとめています。

A

本格ウェブシステム 🌐

どんな時? ログインできるデータを保存して次回も残る複数の人で同時に使う——そんな「1枚のHTMLでは足りない」ものを作りたいとき。例:会員制サイト、予約システム、みんなで書き込む台帳。

必要な準備

  • VS Code(作業机)と Node.js(ノード=ウェブの土台となるエンジン)
  • Windowsの人は、この段階で WSL を足すと手順が通りやすい(前の章)
  • データベース(=みんなのデータをきちんとしまう棚)も使いますが、何をどう用意するかはAIが選んで案内してくれます
💬 まずはこう聞くのがおすすめ
ログインとデータ保存のある「本格的なウェブシステム」を作りたいです。 ・作りたいもの:○○(例:社内の予約システム) ・私のパソコンは Windows(またはMac)、プログラミングは初心者です まず何を準備すればいいか、順番に、やさしく教えてください。 (プランモードで、作戦を立ててから進めてください)
🧭いきなり全部作らず、今日と同じ「プランモードで作戦 → 中身を一緒に確認 → 承認して作る」の流れが安全です。Node.js の入れ方も、受講テキスト巻末「補足:Node.js のインストール」が使えます。
B

スマホアプリ(Android)📱

🪄その前に、いちばんラクな裏ワザ。作ったウェブアプリをスマホのブラウザで開き、「ホーム画面に追加」すれば、アイコンから起動できてアプリのように使えます。URLを送るだけで知人にも配れます(iPhoneでもOK)。「スマホで使いたい」だけなら、多くの場合これで十分です。

ちゃんとした「アプリ(.apk)」にしたい時 自分のスマホにインストールして使う/アイコンから完全にアプリとして動かしたい、というとき。Androidなら、作ったアプリのファイル(.apk)を渡すだけで、受け取った人がインストールできます(ストアに出す必要なし)。

必要な準備と流れ(イメージ)

  • まず今日のように 普通のウェブアプリをAIと作る
  • それを Capacitor(キャパシター) という道具で「アプリの殻」に包む(作り直し不要で、初心者にいちばん手軽)
  • Android Studio(アンドロイド・スタジオ=Androidアプリ製造の道具一式)を入れて、.apk ファイルを書き出す
  • .apk をスマホに移し、スマホ側で「不明なアプリのインストール」を許可してタップ → 完成
💬 コピーして使える文
いま作ったウェブアプリを、Androidスマホに入れられる アプリ(.apk)にしたいです。 Capacitor を使う前提で、Android Studio の準備から .apk の書き出しまで、初心者向けに1ステップずつ教えてください。
🍎iPhone(iOS)は一段むずかしいです。作るのに Mac と Xcode(エックスコード)が必須で、無料だと自分のiPhoneにしか入れられず(しかも約1週間で使えなくなる)、他人に配るには有料のApple開発者登録(年額)が要ります。まずは Android か ウェブで作り、iPhoneは本当に必要になってから、が現実的です。
C

パソコンアプリ(Python)🖥️

どんな時? ブラウザを使わず、パソコンの中のファイルやフォルダを直接あつかいたいとき。例:フォルダ内の写真をまとめてサイズ変更、たくさんのExcelを1つに合体、決まった作業の自動化。

必要な準備 Python(パイソン) という、比較的やさしい言語を入れます。入手先:python.org

ここだけ超重要:Pythonのインストール画面で 「Add Python to PATH」というチェックに必ずチェックを入れてから進めてください。初心者が最初につまずく一番の原因がここ(チェック忘れで「pythonが見つかりません」になる)。入れ忘れたら、入れ直せば直ります。

人に配りたい時 PyInstaller(パイインストーラー)という道具で、1つの実行ファイル(.exe)にまとめられます。渡した相手のパソコンにPythonが入っていなくても動きます。

python -m PyInstaller --onefile --windowed アプリ.py
💡.exe にするとファイルが大きくなったり、ウイルス対策ソフトに(間違って)警告されたりすることがありますが、これは「そういうもの」。気になったらAIに相談を。準備や書き出しでつまずいたら、エラーをそのまま貼れば直してくれます。
D

ゲーム 🎮

じつは、ゲームは今日のウェブアプリのまま作れます。準備はほぼ不要。しかも本格的で、動き回れる3Dゲームだってブラウザの中でちゃんと動きます。作ったゲームは パソコン・タブレット・スマホ・テレビ画面のどれでも遊べて、URLやファイルを渡すだけで人にも配れます。

  • 3Dの迷路やダンジョン探検、玉転がし、空を飛ぶ3Dワールド、ブロックで街づくり(マイクラ風)
  • ジャンプアクション(マリオ風)、シューティング、落ちものパズル(テトリス/ぷよ風)
💬 コピーして使える文(3Dゲーム)
ブラウザで遊べる3Dゲームを作ってください。 ・1つのHTMLファイルだけで完結させてください ・3Dの表示には Three.js を使ってください ・○○(例:玉を転がしてゴールを目指す)で遊べるように ・キーボードで操作でき、スコアやゴール判定も入れてください ・カラフルで楽しい見た目にしてください
🎮まずはブラウザで十分いけます。凝った見た目や動きも、AIにお願いすればどんどん育てられます。「動かない」ときは、出ているエラーをそのまま貼って「直してください」でOK。
公開

作ったものを、人に見せる・配る

いちばん手軽なのは、今日と同じ ファイルやURLを渡す方法。1枚のウェブアプリなら、これで十分なことも多いです。

本格的に「ネットに公開」したい時(デプロイ、と言います) 流れはどれも同じで、コードを GitHub に上げる → 公開サービスに繋ぐと、自動で「公開URL」ができる、というものです。代表的な無料サービス:

サービスひとことでこんな人に
Netlify
ネットリファイ
いちばん始めやすい。まず出すならこれ初めて公開する人
Vercel
バーセル
使い心地が良い定番React系で作った人
Cloudflare Pages速くて割安。規模が育っても安心コスパ重視・アクセス増を見据える人
GitHub Pages完全無料。ただし「動きのない」ページ向け紹介ページ・作品置き場
💡どれも無料枠があります。迷ったら Netlify でOK。手順はAIに 「Netlify でウェブアプリを公開したいです。GitHub連携から、1ステップずつ教えて」 と頼めば、最後まで付き添ってくれます。
お金

お金の話(安心のために)

結論:最初はほぼ無料で始められます。お金がかかるのは「本格的に育ってから」で十分です。

無料でできること

  • コードエディタ(VS Code)/各言語(Node.js・Python など)/Git・GitHub
  • 作ったウェブアプリの公開(Netlify などの無料枠)
  • Androidアプリを作る道具(Android Studio)

かかることがあるもの

  • AIのサブスク(今日の Claude Pro など)— 相棒を使い続けるための月額
  • 独自ドメイン(例:your-shop.com のような自分の住所)— 年に千円〜数千円ほど
  • サーバー代たくさんの人が使い始めて、無料枠を超えたら。逆に言えば、それまでは気にしなくてOK
🌱「最初は無料で試す → 手応えが出て、たくさん使われ始めたらお金を検討」。この順番で大丈夫です。
お守り

困ったときの「魔法の言葉」

つまずいても大丈夫。次の3つを覚えておけば、たいてい前に進めます。

① エラーが出たら、そのまま貼る

💬 出てきた文字(エラー)を丸ごとコピペして
このエラーが出て動きません。原因と直し方を、 初心者にもわかるように教えてください。 (このあとにエラーの文字を貼りつける)

② 準備・インストールも、付き添ってもらう

💬 環境づくりで迷ったら
○○を入れたいです。私のパソコンは Windows(またはMac)、 初心者です。1ステップずつ、確認しながら教えてください。

③ いきなり作らせず、まず「作戦」から

🧭今日と同じ 「プランモードで作戦を立てる → 中身を一緒に読む → いる・いらないを決めて承認 → 作ってもらう」 の流れが、遠回りに見えていちばん確実です。大きいものほど効きます。
辞典

用語ミニ辞典(一言でいうと)

ことば一言でいうと
ターミナルパソコンに文字で命令する「窓口」(黒い画面)
WSLWindowsの中に Linux をまるごと同居させる機能
Node.js
ノード
ウェブアプリを動かす土台となるエンジン
Git / GitHub作品のセーブ機能(Git)と、その保管庫(GitHub)
リポジトリ1つの作品(プロジェクト)を入れておく箱・フォルダ
デプロイ作ったものをネットに公開して、URLで使えるようにすること
データベースみんなのデータをきちんとしまっておく「棚」
フレームワークアプリ作りの「土台キット・ひな形」(例:React)
API
エーピーアイ
他のサービスと情報をやりとりする「窓口・受け渡し口」
.apkAndroidアプリを1つにまとめたファイル(配って入れられる)
SDKアプリを作るための「道具一式」(例:Android Studio に入っている)

※ 知らない言葉が出てきたら、それもAIに「○○ってなに? 初心者向けに一言で」と聞けばOKです。

次の一歩へ 🚀

今日のあなたは、「作ってもらう人」から「自分で作れる人」へ踏み出しました。
この紙を手元に、まずは「①②のウェブ」から、気になったものを1つ、家で育ててみてください。

「実際の仕事で使えるところまで育てたい」「もっと色々作りたい」——
そんな方には、続きを一緒に進める場(内製化のお手伝い/フォロー講座)もご用意しています。

あなたなら、もう作れます。🎉